泣かない、あなたも未だに生きている

夢の中で手のひらに転がるルビーを追いかけた
季節がわたしを感傷的な気持ちにさせる
零れないように垂直に立って飛んだ
心音のリズムが血とともに吐かれた私の冷たい呪詛と重なりあって美しい
美しい美しいわたしの表面張力
わたしは地下室を愛する神に魅入られた
（かのように）
逃げながら現実狂ったふりして書いて
懲りずにまた角の雑貨屋で小さな錠前を買った
いつか必ずあなたはやってくる
内側からかけて鍵は外に捨てた
あのとき落ちていたあれはわたしのものにとてもよく似ていた
こんなにも息ができなくて黒い黒い
黒い
黒い鍵つきの封印