首のない馬





法律で自慰が禁止されてしまったので
欲求不満な僕は乗馬をはじめました。


彼は不思議な馬なのですよ。廉価版なのですけど
僕にはこのくらいの大きさがちょうど良いので満足しています。
彼は大変に可愛い声で鳴きます。
僕の新しいペットです。
(本物の革張りにするために多少の犠牲を強いました)
僕には偽者がしっくり合います。こんな彼、
激しく揺り動かすと正体がばれてしまうような彼が
僕はとても好きです。そう、それから
首のない彼のために僕は
自分の首をのせました。こうして

一体でいられる間は僕の首は彼の首なので
僕は繰り返す思考を奪われるのです。
解放されるのです。
それが本当に心地よい。
僕の精神が包括される瞬間が。
僕は預けました。
宙に下がっているから僕は幸せです。



「誰だ僕の酔いに横槍を入れる奴は」




ドアの前にずぶ濡れの僕が、立っていました。
刻まれた二つの穴が一切を見据えていて
その目には感情がこもっていないのです。

なんて恐ろしい僕なのかしら。
僕は飛び上がってごめんなさいごめんなさいとひれ伏しました。
ああ以来首がもたげられてしまって僕は
再び分離したので不安定です。

満たされていない僕は、ある日僕が
禁止されている全てを公然と行う様を記述することにしました。
ある日ある日のことですが、僕の個人的な
擬似的な体験の話で申し訳ないのですが
ある日のことですが僕は、僕の目の前を八番目に
通り過ぎる女の子をつかまえて
僕の馬を紹介しました。


女の子は僕のするようにまたがったので僕は
早速後ろからさりげなく女の子の華奢な肩を支えました。
女の子というものは皆思いの外、やわらかいのです。
僕は好きです。
それなのに女の子は急に振り向いたのです。

女の子は、僕にありがとうと言いました。

それがそれがああひどくあんまり優しい目をしているものだから僕は僕は女の子を素手で握り潰してしまったのですよ。
そうすれば指の隙間からこぼれるはずです。
僕は安心したかったのでしょうか。
勢い余って僕は滑り落ちました。


僕は記述し終わって再び馬にまたがると
アルコールに浸した新しい皮を彼の背にあてがって
それをもって消毒を完了としました。


ねえ気持ちいい?そう僕も気持ちがいいわ。



せめて僕の後ろから、
誰かが僕のしたようにしてくれればいいのに。
罪深いんです僕は罪深いから慎ましく
優しい目をしています。
早くああ僕を見つけてください。
早く僕を見つけてください。
僕がまた新しくなる前に捕まえてください。















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